ナイショの恋は、あのねのね【完】
13.ナイショの会話
朔と仲直りした次の日は、ちょうど休日だったので私はある所へ向かっていた。
ホテルから出たあと朔はそのままバイトへ向かい、夜にまた私の家に帰ると約束した。
なんだか、そんな何気ない普通のことが嬉しく感じる。
多分、私は自分で思っているよりも彼に飢えていたんだと思う。
だからいつもはどうしても憂鬱な気分になってしまうこの場所も、今日はまだマシな気がした。
「……お母さん」
ドアをそっと開け、奥の方のベッドで窓の外を眺めている影に声をかける。
一度だけじゃ反応しなかったため、もう一度呼びかけるとその頭がゆっくりとこちらを向いた。
虚ろな光が浮かぶその瞳が私を捉える。
ほんの少しだけ弱々しく口角が上がったことを確認して、私はほっと胸を撫でた。
良かった。
今日は調子がいいみたい。
あらすじ
あのねあのね。この学校の人気者。皆の王子様。実は私の彼氏なんです。ないしょだよ。
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この作品のレビュー
総合ランキング7位獲得!(2019年04月)
恋は甘いだけじゃない
知ってるけど
私は甘いだけの恋がいい
*読んで下さりありがとうございます。
映瑠(ハル)と申します。
少しでも皆様の心を染めれるように。
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