ナイショの恋は、あのねのね【完】

14.ナイショの人物





「……八尋くん」



次の日の放課後。


帰り支度をしていた八尋くんに近づき声をかけると、キョトンとした顔で私を見上げた。



「どうした?」


「ちょっと話したいことあって…今時間大丈夫?」


「……」



私の表情を伺い、何の話か悟ったのか八尋くんは手を止め、私に優しく微笑みかける。



「うん、いいよ。話そっか」











「お父さんに、会おうと思う」



どこか人がいないところ、と考えて、いつも私が過ごしている図書準備室へ八尋くんを連れてきた。


入ってすぐに八尋くんは物珍しそうに辺りを見渡していて、私が促したソファへと素直に腰をかける。


そのタイミングで切り出した私の言葉に、八尋くんは一息おいて優しく目元を緩ませた。



「決めたんだね」


「うん。決めた」



キッパリと答えた声が自らの思いを言葉にしようと背中を押す。



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