ナイショの恋は、あのねのね【完】

16.ナイショの再会




「朔、学校全然来ないよねー」


「ねー、ほんと」


「まあ、もうテストもないし学校来なくても卒業できるけどさ……」


「先生達も休んでる理由濁すし」


「朔いないと寂しー」



朔が学校に来なくなってから数日経った教室は、それに未だ慣れることは無く、どこか色褪せて見える。


いつも多くのクラスメートに囲まれているその席はポツンと空っぽのままで、一層寂しさを滲ませて。


それくらい強烈な存在感がここいないという事だ。


欠けていることで非日常に感じるこの空間に改めて、彼の凄まじい影響力を実感した。



「呉羽」



悲しげに朔の席を眺めるクラスメート達をぼんやりと見ていた私は、かけられた声に少しだけ肩を震わせた。



「あ、八尋くん」


「今日だよな?会いに行くの」


「……うん、駅前のカフェで待ち合わせしようってことになった」




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