ナイショの恋は、あのねのね【完】





「……お前その態度はないんじゃねーの」



さすがに傷つくんだけど、と悪態をつきながらも止まってくれた朔に、ふるふると首を横に振った。



「……だって、朔全部知ってるでしょ。
私がどうしてここにいるのか、今からしようとしてることも、全部」


「……」


「それでもここに来たってことは、私を黙って見送りに来たわけじゃないでしょ」


「当たり前だろ、ばーか」



ジャリジャリと靴が地面を削る音を響かせて。


朔は私に近づいてくる。


鋭い光を灯したままの瞳で、私を動かないように拘束して。


だからは私は、情けないくらいこの場で突っ立ってるしか出来なくて。



「邪魔しに来たに決まってんだろ」


「……」


「俺は言ったはずだ。次は逃がさねえって」



真上から見下ろす朔の表情はとても冷たい。


思わず足がすくんでしまうほどで、息をすることすら必死な私をただ見ている。



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