Two targets ㊤ 《完》

すぐに見えなくなったシュウに、追いかけて行った男たちが息を切らして戻ってきた。


「す…みま…せん。逃がしました」


顔をひきつらせながら報告する。


それには答えず、ただシュウの消えた先を見つめていた俺は、不意に笑いがこみ上げてきて、声に出して笑った。


「見たか、あれ。とんでもない奴だ」


面白い奴。


当分、退屈しなさそうだ。


そう思いながら、久々に楽しい気持ちで滝を振り返った。


「ゲーム開始だな」


その言葉に、滝も妖しく笑みを作った。

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