Two targets ㊤ 《完》

シュウの答えは最初から期待していなかったのか。
男は含み笑いを漏らすと言葉を続けた。


「まあ、大切な子ってことは見ていれば分かりました。なので、彼女も一緒に招待しますよ……」


その後に男が続けた言葉は、聞き取ることが出来なかった。


突然後ろから伸びてきた男の手に、抵抗する暇も無く、薬品の匂いの染み付い布を口に当てられたから。


「咲っ!」


焦ったシュウの叫び声を最後に、あたしは意識を手放した。

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