Two targets ㊤ 《完》

しばらく喉の奥で笑っていた芹澤仁は、その後やっとあたしを開放した。


体を離す瞬間、その指が名残惜しげにあたしの耳朶を撫で離れていく。


「俺はお前を調べたいが……隅から隅までな」


低く囁かれて、あたしは一歩後ずさった。


そんなあたしを不敵な視線で眺めた後


「それは、次の機会にな」


そう言うだけ言って、芹澤仁は部屋から出て行った。


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