Crescent Moon Ⅰ【完】若頭ハルと私の物語

第3章 /繁華街2




結局、土日を挟んで一週間、学校をサボってしまった。

学校へは彩さんが休みの電話を入れてくれたと聞いて、彩さんにはお礼を言った。本当にやさしくて、とても良くしてくれた。



「いいのよぉ!そんな事より、またいつでも遊びにいらっしゃい」

と言って、お土産におかずがたくさん入ったタッパーを持たせてくれた。



ハルは、まだ頬に残る青痣をそっと触って、

「大丈夫か?まだ無理する事はねぇんだぞ?」

と言ってくれたけど、これ以上、まるで温室のようなこの家にいたら、きっと私はどこへも行けなくなると思った。



「大丈夫。それに、そろそろマンションにも帰らないとならないし…」



この家にいる間、ママから携帯にかかって来る事は一度もなかった。

だから、この部屋にも帰っては来なかったんだろう。

ドアを開けると、空気が重く籠った匂いがした。

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