Crescent Moon Ⅰ【完】若頭ハルと私の物語

第1章 /私という存在




目覚ましが鳴る5分前。いつものようにタイマーのセットを解除して起き上がる。



この目覚ましの音ってどんなだっけ?と、ぼーっとした頭で考える。



朝6時30分。その前は4時23分。昨夜寝る前の記憶は2時を少し過ぎた頃だった。



頭が痛い。いつもの事だ。



重い身体をようやく起こして、洗面所へと向かう。坪庭を配したガラス越しに見えるリビングはひっそりと静まり返り、ダイニングテーブルには、昨夜飲んだ薬の残骸と、水の残ったコップがそのままになっている。



ママは昨夜も帰って来なかった。最後に見たのはいつだったろう?一週間前?それとも、もっと前?



まあ、別にいい。あの人にはあの人の場所があるから。


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