由弦くんは狙われている【完】

第八章

犬のパジャマ姿の奴、猿の着ぐるみの奴、落武者姿の奴が三人並んで校内を歩いている。
まあ、おれたちのことなんだけどな。

認めたくないんだよ。
今の!
この!
姿を!

道南高校とやり合ったせいで執事の衣装が客前には出せない状態になってしまった。
予備のはなかったし。

問答無用でコレだ。
結局はこの運命からは逃れられないのか。
呪われたパジャマなんじゃねぇの?

それで今は、アケビに命じられてプラカードを持って、うちのクラスの宣伝をしているわけだ。

三人の姿にはまるで接点がないように見える。
だからか、通り過ぎて行く客たちは興味を持ってくれているっぽい。
でもよ?

(コンセプトがわかりにくいんだよ!)

(まあ、確かにそうですね。一度は鬼に倒されてしまった桃太郎が奇跡の力でよみがえったなんて説明されないとわからないですよね)

(桃太郎は落武者にしか見えねぇし。犬と猿を連れて、囚われの雉を救う旅に出ているって設定は必要あるか?)

(それがテーマらしいですし。さすが、カオス喫茶店です)

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