由弦くんは狙われている【完】

第九章

また、夢を見た。
前に見た自分のものとは違う。
どう言ったらいいかわかんねぇけど、前にばあちゃんが言っていた明晰夢ってやつに近い。

今も夢を見ている状態だし、おれはこれを夢だとわかっている。

おれはどこかの家のダイニングキッチンにいて、そこのテーブルに料理を並べている。
イスには合同祭でまるるに『双葉』と呼ばれた女が座っている。

「心霊スポットが近くにあるんだよ。廃墟の病院なんだけど、お姉ちゃんも行かない?」

双葉が問いかけてくる。

「行くわけないじゃない!」

おれは答える。
ん?
おれが答えている?
しかも、女の声で。

まあ、夢だしな。
でも、ただの夢なのか?
もしかしたら、これは…。

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