Stay with me 前編【完】

Chapter3 /途絶えた時間







『……休業…ですか? 』


日曜日の昼前、アルバイト先“ sole “の雇い主である佳代子さんから桜の葉園の固定電話に連絡が入った。

今日も夕方からはアルバイトの予定で、休日であるこの日はいつも以上にお店は混むんだろうなと、考えていた矢先のことだった。



『急にごめんねぇ。哲郎のバカが階段踏み外しちゃってさぁ。……全くどうしようもないよ』



電話越しに聞こえてくる佳代子さんの呆れた声。

その説明によると今回の怪我は、哲郎さんが酔っ払った勢いで階段を踏み外してしまったことが原因のようだった。

全治2週間は安静が必要でお店を開けるのは難しく、その間の2週間は臨時休業となった。



『……急に休むことになっちゃって。沙良ちゃんにまで迷惑掛けてごめんね』



申し訳なさそうに謝る佳代子さん。それに明るく声を掛けた。


『……いえ。私のことは全然気にしないで下さい。それより哲郎さんの怪我は大丈夫でしょうか?』

『あーあいつは大丈夫!でも、そう言って貰えると助かるわ。ありがとう』

『あっいえ… 』

『じゃあ、またお店始める時に電話するわね』

『……はい。お大事にして下さい』



佳代子さんとのやり取りが終わり、受話器を戻す。

哲郎さんは大丈夫なのだろうか。

早く良くなるといいけど……今度、時間作ってお見舞いに行こうかな。

ため息を一つ零し、天井を見上げる。

さて、どうしようかな……

急にできてしまった自由な時間。慣れないその時間をどう過ごせばいいのか戸惑った。







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