Stay with me 後編

Chapter14 /弱音





これから、どうしよう……

校舎を出た後。どこに向かえばいいか………痛む身体を支えて、行く当てもなく彷徨った。

雨は強さを増している。

傘に隠れて顔が見えないことだけが救いだった。


蹴られた腹部は痛いままだけど、人目を引かない分まだマシだ。けど、問題なのは殴られた頬の方……人より少し白い肌は叩かれたり殴られたりすると、簡単に痣ができてしまう。


「どこに行こう……」


頬は鏡を見なくても分かるくらい腫れ上がっている。

もし、このまま真っ直ぐ‘’桜の葉園‘’に帰れば、間違いなく大変なことになる。花梨ちゃん達、由香ちゃん、先生……みんなにきっと心配を掛けてしまう。


だけど……

だからといって、玲司さんの所へにも……

今、玲司さんに会ったら、泣きついてしまいそうで怖い。それに、玲司さんは今夜も仕事で忙しいはず。

仕事で大変な時に、こんなことで煩わせたくない。



どうしようかな……

とりあえず、一泊だけでもできる場所を探すべきなのかな。

どうすればいいか、明確な答えが出せないまま、冷えた身体を抱き締めて学校を離れた。






……バシャバシャ!!

けれど、私の無意味な逃避行は10分も経たないうちに終わりを告げる。

水溜まりを掻き分ける車の音。

真横を見慣れた黒いミニバンが通り過ぎたと思った直後、すぐにその車は急ブレーキを掛けて目の前で止まった。


「…っ、九条さん?!」


目の前に止まったのは九条さんの車。

でも、どうして……?

もう既に今日は友人と帰るから迎えはいらないと連絡したはずなのに。

困惑している間に、運転席の窓は下がり、不機嫌な顔を晒した九条さんがこちらを睨みつけた。


「勝手な行動しないでよね。あんたの行動なんて、こっちには簡単に……っ、」


不貞腐れながら文句を言っていた九条さんの言葉は私と目が合った瞬間に止まる。そして、その視線は一気に殴られた頬に集中した。






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