Stay with me 後編

Chapter14 /制裁








騒然とした学校を離れ、朝来た通りを進んでいく車。

見慣れている景色がいつもと違って見えるのはこの重厚感のある車のせいなのだろうか。


「……沙良。ごめん。驚かせたな」


いつもとは違う車に乗り、誰も何も喋らないまま数分の時間が経った頃。

玲司さんのマンションまで、あと少し……一歩手前の信号に差し掛かると、玲司さんは静かに言葉を落とした。


「いえ。謝らないで下さい」


玲司さんの登場に学校は騒然として、沢山の視線を浴びた。急な出来事に、今も頭は混乱してるし、整理も出来ていない。

明日からどうなるのか……沢山の不安もある。


だけど……

玲司さんが悪いわけじゃない。

騒ぎになるって分かっていて、負担になるって分かっていて、どうして玲司さん達が学校に来てくれたのか。

ちゃんと分かってる。

全部、全部……私のためだ。






「私の方こそ、心配掛けて……ごめんなさい」


私が怪我なんかしたから。誤解とはいえ、私が暴力なんて受けてしまったから。だから、それを取り除くために玲司さんは来てくれたんだ。

謝って欲しくなくて、そう伝えれば眉を下げて玲司さんも首を振る。

お互い気持ちは同じだった。

気付けば右手に玲司さんの手の平が重なり、絡まった指がゆっくりと握られた。






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