藍の華【完】

12. 仲間ってやつ



「お疲れ様でしたー」


夏休みが終わって、まだ暑いながらも暦の上では秋である9月。


バイトが終わったあたしは店長に軽く会釈をして、カランコロンと音を鳴らし店のドアを開けた。


時刻は夜8時。


夜空を見上げるといつものように綺麗な星が、きらきらと輝いていた。


秋の香りを感じながら、店の前の小道を抜けて繁華街の大通りを歩いてゆくあたし。


ーーー変わらない街。


ーーー濁った灰色の街。


パンプスの音をカツカツと響かせて街中を歩きながらも、あたしはそんなことを思っていた。


ここにいる人は金がほしくてたまらない奴らばっか。


そんなに金が大事?


お父様とお母様があたしよりも金が大事なんだって気づいてしまった時から、あたしはこの街、世界が嫌いになった。


いつだってあたしは真っ暗なのーー。


はあっとため息をついて道路沿いに溜まっている集団を通りこそうとしたその時だった。










「ーーー今日天龍がここ通るらしいぜ!」






何処か興奮ぎみな男の声が聞こえてきて、あたしは思わず足を止めた。


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