藍の華【完】

13. 触れた唇




「……で?なんで理沙とアキはそんなに挙動不審なわけ?キモいわよ?」


と、唐突にあたしは2人を見てそんなことを言っていた。


さっきから恭子の背中に隠れてモジモジしてて、はっきり言って気持ち悪いのよ。


てか、そんな身長が低い奴に隠れても、こっちから見たら丸見えなんだから意味ないと思うけど?


「逆になんでお前ら2人はそんな堂々としてられんのよ!ここはあの天龍の溜まり場なのよ!?」


「そ、そうですよ!恭子さんはともかく、あたしたちなんか一回も来たことないんですから!」


ヒィー!とさらに恭子に隠れだすコイツらに、もっと静かにできないのかと呆れるあたし。


……ここってそんなに凄い所なの?


ふと、そんな疑問があたしの中で浮かんだんだ。


「まー、傘下のあたしらは天龍の溜まり場にはその各チームの総長しか来れねえしな!しかも集会のとき!」


ハハハッと笑う恭子に呑気ねー、と思わず笑みがこぼれる。


恭子は昔から度胸あるっていうか、そんなところがあたしと似ているって誰かに言われたことがある。


…まあ確かに、否定はできないかも。


「藍華、藍華!お前いい加減、紅楼入れよ!」


ニカッと笑う恭子に、あたしはその話まだ覚えてたの、とまた眩暈を催した。


てかいい加減って何……。


「入んないって言ってるじゃない」


「えー、なんでだよー。楽しいのにー」


きっぱりとお断りするあたしに恭子は分かりやすく落ち込んでしまった。


……子供か!!!!


あんたのそのすぐに顔に出る癖、いい加減直しなさいよ。


なんであたしこんな面倒臭い奴と今まで一緒にやっていけたのだろうか、と疑問を抱くあたしだった。


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