藍の華【完】




朝の中庭のことだって、あいつの瞳はあたしを掴んで離さなかった。



…いや、離すことができなかったんだ。



あたしをバカにしてるのか、それともそうではなくただ感情を込めずに見ていたのか。



それはわからなかったけど。



絶対あのとき、あたしが気づかなかっただけで、あの一連の出来事をずっと見ていたと思うし。



………ていうか、見る必要もなかったじゃんか。



別にあたしなんか見てたって、つまらないはずなのに。





お昼のときだってそうだ。



恭子とのやりとりを、空き教室にある本棚の裏かどこかで見ていたに違いない。



それに気づかなかったあたしも、あたしだけど。



あたしはあいつにとって、どこか面白い存在なんだろうか……だとしてもそのポイントがどこにも見つからないんですが。



はぁ、とついため息が出てくるくらい、西宮匡の謎の行動に頭を悩ますあたしだった。


0
  • しおりをはさむ
  • 347
  • 25205
/ 506ページ
このページを編集する