藍の華【完】

25. 狼との再会



「おはよー、深澤さん」

「…はよ」



転校してからはや二ヶ月。


あたしの隣の席に座っているのは、いつもより眠そうな目をこすっている慶介。



「なに、眠いの?」



あまりにもこすりまくってるから、嫌でも気になったあたしは痺れを切らしてそう聞いた。



そんなあたしに一回、え?と答えるけれど、少ししてからあー、と言って口を開きはじめる。



「もうすぐテストあるじゃん?俺馬鹿だから徹夜してたら眠くてさー」



ごめん慶介。


真面目か。



不良って勉強しないもんなんじゃないの?



って、それは固定概念だって怒られちゃうかもしれないけれど。



「俺ちゃんと勉強して、親を楽にしてやりてえんだよなぁ!」



ふふんと自慢そうな慶介は、本当にいい奴なんだなってことが伝わってくる。



誰かのために頑張ってんのね、あんたも。



「そんな馬鹿なの?」

「ああ!めっっちゃ馬鹿!辛い!」



…辛いって何よ。


いちいち言うことが可笑しくて、笑そうになりながらあたしは慶介の力になりたいって思ったんだ。



「で?何が分からないのよ」


「あ、ここ!数学のここ!」


「どれどれ…?」


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