藍の華【完】




「こいつはあんたが思っているよりも、ずっといい顔をするよ」



匡はカツカツとあたしのもとに近づいてきて、フッと笑いながら父を見上げる。



真っ黒な特攻服。


サラリと風に靡く、艶のある綺麗な黒髪。


月明かりが匡の綺麗な顔を幻想的に照らす。


バッと特攻服を翻すとその背中には





天龍 六代目総長





漆黒の龍の刺繍。











「…クソが、黙って見てりゃおいしいとこだけ持っていきやがって」



脇腹を抱えてフラつきながらもあたしのところに歩いてくるのは悠斗。



「悠斗っ、あんた動かない方が!」

「…こんなん、余裕だって、の」



悠斗はペッと血を吐き、九条との喧嘩で乱れた髪を掻き上げてニッと笑う。



真っ白な特攻服。


何処までも導いてくれる、明るく、勢いのある銀髪。


男らしく凛々しい顔を月は優美に照らす。


バッと特攻服を翻し、見えてくるのは








琥珀 八代目総長





白銀の狼の刺繍。













「なんだ、伸びてたんじゃねえのか」


「随分と舐められてるみてえじゃねえの」








それは伝説の関東トップの二人



その鋭い殺気を見た周りの者は

恐れおののき震え上がり、



その口を開いたのなら、

周囲の者は皆、跪く。








あんたたち二人には、感謝してもしきれない。




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