ホ テ ル【完】

思惑のレンサ










「おぉ、来たか」

「どうも」



あれから一週間くらい経った土曜日。

重い扉を押して身体を滑り込ませた私の前には、何かの冊子を眺めていたのを中断して顔を上げる色男の姿があった。




ソファに踏ん反りかえり、かったるそうに煙草を咥えている彼は、トレードマークになりつつある漆黒の髪を掻き上げ紫煙を吐き出した。




「…んだよ、今日はガキらしく制服じゃねーのか」

「土曜だから。それから一言多い」

「あーハイハイ理解。んで?その様子だとアシはちゃんと機能したみてえだな。まァ、適当に座れ」





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