ホ テ ル【完】

エピローグ









「柑奈ぁ〜!歩くの速いよ〜!」





────翌日。昼休み。

"風紀委員会"なんて五文字がどデカく印刷されているタスキを引っさげている私は、三年の廊下を歩いていた。

ツインテールの子分こと由香を引き連れ、名簿片手に堂々と歩く姿を全校生徒は怯えた目で眺めてくる。艶のある私の黒い髪がサラリと揺れた。




「遅い」

「もぉ〜柑奈なんか楽しそうなんだけどどうして〜?」

「…は?ま、まさか…そんなわけ」

「怪しい〜〜〜……」

「いいからっ!さっさと終わらせるよ!」




特進科の廊下に差し掛かるとやはり女子の人集りで溢れかえっているクラスが一個だけあった。みんな揃いも揃ってホの字だし?

──…見ないで。

なんて思い切り公私混同。イラッときたからみんな減点しておこう。そんな最悪な考えが過ったところでその教室の中に入ってゆく、と、






ザザッ。

道が開けるのはお決まりのことだった。ある意味私も学校一有名な女……って言っても過言じゃない。今に頬が緩みそうな私はいつもより雰囲気が柔らかく見えて驚かれたのかも。

男子の目線が…こう、突き刺さってくる。






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