ホ テ ル 2【完】

恋だの愛だの









────紫煙が曲線を描いて上ってゆく。







「ヒロさん、この書類の確認お願いします」

身体にねっとりと絡みついてくるような音楽と光。正気の沙汰じゃねえ耳障りな嬌声の中で割って入ってきたのは、陰気くせえ部下のそれだった。







「おう。確認しとくわ」

「よろしくお願いします。失礼致しました」





かったるいが分厚い書類とやらを受け取ってローテーブルの上に放り投げる。

黒服を着た男は一言だけ添えて裏手に戻っていったのは、きっとあれだな、一階フロアが見渡せるこのVIP席に、






「ねえねえ昴瑠くん。ちゃんと聞いていますか?」





────錚々たる面子が揃っているから、か。




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