僕が叶える君の夢【完】

婚約した彼女の実家へ挨拶に行きます。 /好きになった彼女は宗教信者だった。

『そう言ってくれるだけでいいよ。でも1つ、お願い。僕とずっと一緒に居て?』

私が彼に音楽の話をした時、すぐにやってしまったと思った。
でも途中で話を切り上げてしまうことの方が気にされるかと思った。
その上、私は見て欲しかったんだと思う。
目でも楽しめますよ、と。
その人が普段どれだけ音楽とかけ離れた生活をしているか、原稿を取りに行く時に目の当たりにしているから。

この時の紙を鮮明に覚えている。
『僕とずっと一緒に居て』
そう書かれている前に文字がペンで軽く塗りつぶされていた。
でも文字は浮き出て十分読めた。
『付き合』
途中でやめた文字に顔が緩みかけたのを鮮明に覚えている。

「私の家、恋愛禁止なんだよね。宗教に入っていてね、結婚はお見合い。今どき?って感じだけど私はどっちでもいいの。ただ夢があってね、”彼氏は一生で一人” 私の人生かけた長い夢に付き合ってくれますか?」

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