ランピード・フォルス【完】

4章。蛇イチゴ /振り返るこの頃




明かりを消した館内。

スクリーンでは美しい外国人女優が迫真の演技を見せる。

薄暗闇に乗じた変態は私の胸を触ってきた。



「ちょっとタスク」

私は囁きほどの声を上げて今にも暴れだしそうなタスクの手を追い払う。


「誰も見てないからちょっとだけ」

そう言ったタスクの手は再び私の胸に戻ってきた。



…おかしいと思ったんだ。

映画(しかも洋画)なんて観ないタスクがいきなり映画館に行こうなんて言い出したから。


昔懐かしいとかじゃなく何故か廃墟並に古い映画館だし。
レトロじゃなくてボロい。

観客もまばらで、いつ潰れてもおかしくないようなこんな映画館をタスクが選んだわけが分かったよ。

しかも誰もいない最後列。

絶対スカートで行けって言うから異様な予感はしてたんだ。



タスクの手は私の胸を離れて、瞬間移動を思わせる早業でスカートの中に入り込んできた。



映画館でエッチなことがしたかっただけなのね!!

ケータイの着信音を消さないよりマナー違反だよ。




  • しおりをはさむ
  • 656
  • 30
/ 446ページ
このページを編集する