御三家の幕引㊤【完】

十、その関係に名前をつけて /(二)偶然と奇怪な同行



 修学旅行は四泊五日。関西組は大阪で宿泊するホテルが決められているだけで、どこへ遊びに行くも自由。大体のパターンは神戸と京都で一日ずつ、三重か和歌山で一日、大阪の某アトラクション施設で一日で計四日過ごし、五日目に大阪の町を散策して、新大阪発の夕方の新幹線で帰る。


 そんな、修学旅行なんて名ばかりの自由な旅行。説明なんて必要なく、事前には「修学旅行にあたって」という紙が一枚と新幹線の切符が配られただけだった。「修学旅行にあたって」に書かれているのも、宿泊場所と往復の新幹線の時間と門限だけ。みんなが旅行慣れしている前提なのだろうか。


 当日だって集合場所は新幹線の中だ。引率教員も含めてグリーン車が一両ぴったり埋まる人数なので、空席があれば欠席がいます、ということらしい。


 そんな修学旅行当日から、私の引き(・・)は最悪だった。

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