買われた遊女 2

「いえいえ。滅相もございませぬ。私どもはそのような杜撰な仕事はしておりません。」

「ほう。ならば あの男を庇ったという事ですね?」

「い、いえいえ。本当にあの男はどこの誰かは 存じ上げないのでございます。」

旦那は 巻き込まれるのは真っ平御免だが、銀髪の男の事も 庇いたかったから、この場をなんとか切り抜けようと必死で考えた。

「仕方ございませんね。では、攫われて来た女を買う如何わしい妓楼として お取り潰しを奉行所に届け出を出してくるしかありませんね。」

「な、何とおっしゃいました?!」

旦那も花車も、真っ青な表情で 甲斐に縋り付いていた。

「現にここなら 攫ってきた女も売れるという事であの男は来たのでしょうから。」

「そ、それはお、お待ちを!お武家様!」

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