買われた遊女 2

「ならば 胡散臭い嘘はつかず 本当の事を言って下さい?凛姫はあの男に狙われています。また 狙われる可能性があるのに あなた方の茶番に付き合っている余裕などないのですよ?」

甲斐の 睨みに 旦那はすくみ 花車はペタンと膝を床についてしまった。

吉野だけが 凛はこんなに恵まれているのかと 羨ましさと妬ましさで キッと 着物の袖を噛んでいた。

「わ、分かりました!昔住んでいた場所は 存じ上げております!そこに弟と住んでおりましたが 今は たまに ふらっと帰る程度でして、は、張り込んで頂ければ きっと尻尾を掴めると思います!」

「そこに 案内してください。」

「い、今からでございますか?これから 見世が…。」

旦那は言いかけて これ以上言えば 本当に妓楼が潰されかねないと 口を噤んだ。

0
  • しおりをはさむ
  • 712
  • 137
/ 268ページ
このページを編集する