買われた遊女 2

「……凛にございます。」

清太は、凛の話し方や仕草で すぐ武家のお嬢さんだったのだという事は 察しがついた。

「そうでしか。私は魚屋の清太。妓楼にちょくちょく魚を卸しにきてるんですよ。」

凛は、興味ないと言った表情で、一言口を開いただけだった。

「そう。」

「な、何か困った事があったら、いつでも 言いに来て下さいね?」

清太の精一杯の思いも 凛には届かず また一言 言葉を吐いて去って行った。

「忝のうございます。」

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