買われた遊女 2

京之助 /気持ちを素直に

政峻は 心配しながらも、小屋を後にした。
一人になってみると、どれだけ政峻が自分の気持ちを支えてくれていたかが、改めてわかった。

一人になると、急に不安が押し寄せてくる。
何の不安かは よく分からないが ただ 京之助の事が頭を過る。

「このままではいけないでありんす。部屋でも片付けるでありんすか…。」

いつも政峻が片付けてくれているから 水拭きしても、ほうきで掃いても あまり汚れていない。それでも 綺麗になると、部屋の空気ぐ澄んでくるのがわかる。

一通り山小屋の掃除をして、 縁側で少し 休憩する事にした。

縁側に出ると 冷たい風が舞っている。

「今年も 寒くなってきたでありんす…。」

もし一人で住んだら きっとこれが日常になる。
今までの自分なら、一人で住めて 誰にも邪魔されず自由に生きていけると夢見ていた生活だ。

でも、今の凛は 何故か寂しいと思ってしまっていた。

「政峻様は いつか近いうち 京極に帰るお方…。丁度 慣れるいい練習と思いましょう…。」



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