理想の彼氏

第十一章 優しくしないで

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「凄いじゃん!七ちゃん!契約取ったんだって!?」



柴崎さんが嬉しそうに私に声を掛けた。



「はい。」



遠慮気味に答えると照れ臭くて、手元のキーボードを見つめる。




「フフッ。俺まで嬉しいよ。

また、ご飯奢らせてね。」



そう言うと私の頭をワシャワシャ撫でた。



優しいな〜。



柴崎さん。



「一ノ瀬。」



背後から声を掛けられ振り返ると書類を手にした課長の姿。



柴崎さんの手がゆっくりと私の頭から離れる。



「…この書類まとめてくれ。」



「はい!」



返事をする私を課長がジッと見つめる。



ん?



何?



私は、キョトンと課長を見つめた。




「…じゃあ。よろしく。」



そう言うと自分のデスクに戻っていった。

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