キミとキス。【完結】

記憶と現実 /side アオシ

キスをされた。

あまりに衝撃過ぎて、初めてのキスを経験した男のように心臓が動く。


「初めて……です。ごめんなさい……」


そう言った彼女をぎゅっときつく抱きしめた。

俺の優柔不断が生み出した一つの後悔。

彼女の初めてのキスが他の男に奪われたこと。

だけどそのことは、俺だけが抱えていればいい後悔。

彼女は一生知らなくていい……。

だから何事もないように答えた。


「そうか。……初めて……か」


そのまま強く抱きしめていると、俺の腕の中で彼女は眠ってしまった。

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