キミとキス。【完結】

殿と姫 /side アオシ

熱いシャワーを頭から浴びた。

彼女を泣かせてしまった。

彼女が持ってきていた紙袋の中身は、ネグリジェと制服、それからご両親のお位牌だった。

もう一つ肩から提げていたのは楽器のように見えた。

関連性が何もないそのアイテムが彼女の胸の内に抱えているもののような気がしてならない。


もう彼女は眠れただろうか。

明日はちゃんと学校に行くのだろうか。

明日のごはんはきちんと食べるのだろうか。


考えれば考えるほど、さっきまでの彼女の姿がまるで幻のように感じてきた。

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