キミとキス。【完結】

過去と君と未来 /side ハルカ

身体の中の水分が全部なくなるくらい泣いた。

泣くこともできなかった身体。

叫ぶこともできなかった心。

そんな風に逃げることを許さないように、忘れていた記憶。

全部、全部、吐き出したのは、あまりにアオシさんの少し高めの体温が心地よかったから。

何もかも溶けだしてしまいそうなくらいに。

涙や声を止めようとするたびに、アオシさんが優しく背中をさすってくれるから、またもう一度感情があふれ出して振り出しに戻る。

そんな繰り返しをずっと……続けていた。

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