シーツに纏われて。【完結】

-eighth

……――店員さんがやっぱりツカサを褒める。


「マメな上に、鉄のように固い理性の持ち主ですね」

「え?ツカサが?あはは!!アイツに『理性』なんかないって!!」


年中盛りついた猿みたいなもの。

アスカはグラスの焼酎を口にして、鼻で笑った。


「ふふふ。じゃあ、ミドリにはよっぽど色気がないわけだ。その状況でヤんなかったんでしょ?」

「当たり前じゃない。私たち、友達だったもの」

「へぇ。じゃあその初めての広島旅行で微塵も想像しなかった?ツカサに挿れられること」

「あるわけないでしょ」


ないわけがない。

一歩踏み出すのが怖いかったのは、それだけ大切だったから。

それがツカサと私の関係。


私にしかわからない、天秤みたいな感情。

揺れて……揺れて。

結局、揺れ続けて中途半端な想いを募らせただけ。

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