シーツに纏われて。【完結】

遠くに聞こえる父と母の声も、どこか現実離れしているグアムの真っ青な海と空。

濃厚なキスを終えるとツカサが笑った。


「臨戦態勢整ったけど、このままヤッとく?」


愛情をこめて、これまでで一番の強さで。

ツカサのお腹をグーパンチした。


「痛ってー!!!!」

「悔しいくらい……好きよ」

「俺は憎らしいけど?……ミドリの全部が」

「ふーん……」


ツカサは私の腕をぐいっと引いて、上半身を起こすと、耳元で囁いた。


「アキラに……、ホントのこと言っていいか?」

「……え?」

「ずっとひっかかってた」

「ツカサ?」

「一度だけ……ミドリへの気持ちを聞かれたときに嘘をついたこと」


ツカサの中には、同じ時間を過ごしていても、ツカサだけの歴史があるんだと知った。

私が積み重ねた歴史とまた違う、今の恋につながる軌跡が。

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