無自覚な誘惑。【完】

《第1章》好きな人 /合宿説明会




「今から成績表を配るぞ」



担任の先生の言葉に、クラスメイトからブーイングの声が上がった。



「いらねーよ先生ー!」

「そんなの見たくなーい」

「やめてー!」



隣にいるリナちゃんも、耳を塞いでいた。



「はい、静かにしろー。今回も、成績順に返していくからなー」



さらに批判の声が殺到する中、先生はそれらの声を完全に無視している。



「花染静香」



自分の名前が呼ばれ、ほっと胸を撫で下ろした。

よかった……今回はダメかと思ったから……。


言い訳でしかないのだけれど、いろいろなことがあって、いつもより勉強に身が入らなかった。


0
  • しおりをはさむ
  • 7228
  • 37287
/ 518ページ
このページを編集する