無自覚な誘惑。【完】

《第1章》好きな人 /罪な人。

【side 和泉】






一目惚れだった。




あの人は、女が嫌いな俺の心を、一瞬で奪った。




* * * * *



高校に入学して、間もない頃。

大好きなサッカーをするため部に入ったものの、朝練が無いという状態に痺れを切らしていた。


公立校の中で、県内トップの強豪だと聞いたからここを選んだのに。

顧問が朝に弱いから朝練は無しって、意味がわからない……。


2、3年生に遅れをとりたくなくて、俺はいつも朝から校舎周りを走っていた。


個人練習を終え、汗を流そうと水道に向かった時だった。




……ん?


物音が聞こえて、視線を向ける。


花壇の方で人影が見えて、窓から覗いた。




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