りんじん彼ジョ。【完】

りんじん彼ジョ。 /思い出の旅 side ケーコ




「なーんか、久し振りだな。ケーコと外歩くの」

「うん、そうだね」

ヨウスケと並んで外を歩くのは何ヶ月ぶりだろうか。

かなちゃんとの結婚が決まってから、ヨウスケと会うのは私のアパートかホテルだった。だから、約7ヶ月ぶりかな?


ま、外といっても暗がりな水族館の中だけど。



「ここ、一緒に来たよな」

そう言ってヨウスケは懐かしそうに目を細めた。
右手には大きな手が握られて、ヨウスケの身体に引き寄せられる。


「駄目だよ、誰かに見られたら」

「大丈夫だって。平日だし、わざわざ遠出してきたんだから」

「でも……」


周りをキョロキョロと見渡す私に対して、ヨウスケは何も考えていないのかやけに堂々としている。

夏休み前の平日の水族館。
彼の言う通り、確かに人は少ないのだけど。

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