ねぇ、私のこと好き──?

君が笑う空の下。side * ユキ

(佐倉ユキ高1 × 岩瀬トモキ高1 本編では中3)





おでこをコツンと合わせれば、岩瀬の顔が近すぎて思わず目をふせた。


「こっち見て」


顎を持ち上げられれば、岩瀬の真っ直ぐな瞳が目に入るから。
動悸が激しく、恥ずかしくて心臓が落ち着かなくなってくる。


「ちょっ……と、待って」

「待てないし」

「……や、だ」

信じられない。信じられない。
岩瀬の家には何度もお邪魔した事はあった。だから、今回も遊びに行くと言っても深く考えてなかったのに。


「い、岩瀬くんッ、ほんと待って……」

ベッドの上に寝転がる私の上に、岩瀬が股がってキスを落とされる。

私の手首を掴む力強い手は、優しく撫でてくれる岩瀬の手と同じ筈なのに。
まるで知らない男の子みたい。



「何で、泣くんだよ」

「だって、」

まいったなと右手を頭の後ろに回す岩瀬は明らかに面倒臭そうに息を吐いた。


「わ、私の事、本当に好き?」

「すっげー、好きだよ。ずっと好きだったって言ってんじゃん」




──2年生の時、先輩とつき合ってたの知らないの?


前にジュリが言っていた言葉が頭に思い浮かんだ。


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