ねぇ、私のこと好き──?

隣の部屋のお兄ちゃん side*サチ

(さっちゃん小4 × 陽斗くん高2)




家の中が甘いチョコの香りでいっぱいになっていく。


「よし、完成!!」

出来上がったチョコチップクッキーは不恰好だけど、味はなんとか大丈夫そうだ。
それを袋に入れて、ラッピング用のリボンをつける。



「陽斗くーん!!クッキー焼いたんだ!!」

隣に住む陽斗くんの家のチャイムを押せば、Tシャツにスウェット姿の陽斗くんが顔を出した。


「えっ!!さっちゃんが作ったの?どおりで甘い香りがすると思ったら」

凄いねーなんて言葉が感心するように続けられるから、少し得意気になった。


「えへへ!!一緒に食べよー!!」

「うん?」

「上がっていい?」

陽斗くんちのドアを開けて上がり込もうとすると、


「ちょっと、待って!!」

陽斗くんの手によって制止される事となる。


「え、何?」

「今日は駄ー目」

「な、何で?」

いつもなら、陽斗くん家に上げてくれるのに。むしろ、陽斗くんから誘ってくる位なのに。


「あ!!何か隠してるんでしょ?ヤラシー本とか!!」

「違うよー」

「散らかってるのは気にしないよ?」

「そうじゃなくて」

「じゃぁ、何で?」



「今、俺1人だから……さっちゃんは上げられないよ」

「……?」

何で、家に陽斗くんしかいないと上げてくれないの?

訳が分かんなくて首を傾げていると、陽斗くんが言いづらそうに口を開いた。


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