女若頭への愛の償いⅠ

第9章 /それぞれ

『斗亜、』

総長室の二人掛けに座って話す

『鴉は男って噂だろ?』

『わからねぇ。
暗闇で黒い服に身にまとい、金色の瞳をして
フードを深く被ってる。
男よりも強いってくらいだ。』

『もし、本当に龍架が鴉だったら…』

『鴉なのは決定的だ。
俺もどうしたらいいかわからねぇ。』

鴉は憎い
けれど龍架は好きだ。

………………矛盾してる

『…俺は鴉を助けられるほどお人好しじゃない。
まだあの日から一歩も進めてない』

凌真は妹と付き合ってた。
あの日も映画館をみて帰る途中妹は凌真が送ると言ったにもかかわらず、友達の所に近道として路地裏を通ったらしい。

もし凌真の言うことを聞いていたら

凌真も愛も苦しまずに済んだのに…
鴉を憎むことも無かったのに


神は残酷だ。

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