女若頭への愛の償いⅠ

第9章 /幕は上がったばかり

コンコンッ

部屋がノックされる。
時計を見ると夜中の1時だった。

…皆と打ち合わせしたのが7時だったはず。

『龍架、ちょっといいか?』

ガチャ

『うわっわりっ‼』

『あ、うん。
…そんなに私の裸汚い?』

私は風呂上がりでタオルしか巻いてない。

『ちげぇ、ただ初めて見たし、見ていいか
わかんなかったから…』

『そう。』

私はすぐに服を着た。

『それで、どうしたの真昼。』

椅子に腰掛け私をただ見つめる。

『いや、ゆっくり話してぇと思って。
忙しいか?』

私がテーブルに何台も置いてあるパソコンを見て言う。

『別に私も話したかったから』

『なぁ今、漆黒の事どう思ってんだ?
俺は龍架がくれた居場所を守ってきた。
皆龍架の帰りをまってる』

漆黒のこと…

『今でも大切に想ってる。
皆に会いたい、でも皆を傷付けた私が会っていいか
分からない…』

私が俯くとまだ濡れている髪がサラリと落ちる。

すると真昼がその髪をかきあげた。

『龍架、俺は今でも『真昼、それには答えられない。
ごめん』』

『久々だな。
二人で話すの』

『あぁ』

『まだ…感情が笑顔が戻らねぇか?声も。』

『ごめん』

私はまだ無表情なんだ。
自分では分からないや…

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