彼がネクタイを緩めたら1st㊤【完】

すれ違いの序曲


それから一週間。


とにかく私はめちゃくちゃ仕事に集中した。




あれからお客様相談室あてに、江藤様の娘様から

「母のために泣いてくださる方がさざれ百貨店にいたなんて、嬉しいです」

なんて感謝のお手紙までいただいて。


業務中に泣いたこと、ちょっと許されたような雰囲気になってホッとした。




さざれ百貨店内で時々見かける那智さんは、バリバリのお仕事モード。



私はただの一社員で、それ以上でも以下でもない。



アイコンタクトくらいくれたらいいのに、なんて思うくらい素知らぬ顔で……



ちょっと寂しい。




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