彼がネクタイを緩めたら1st㊤【完】

波乱万丈、同期会


すぐ目の前にある那智さんの黒い瞳に見惚れながら、私はもう一度、彼にキスをねだる。



「キス、してください……」




それだけですまないことは、もちろん十分承知して――。







翌日早朝。



こっそり自宅に戻ったら、同じく朝帰りな九樹とばったり玄関で遭遇した。



「あんた、未成年のくせに朝帰りって……」

「そういうヤエだって女のくせに朝帰りじゃねぇか……」



二人でこそこそささやきながら、おのおのの部屋に戻る。



カレンダーの店休日の日付にハートをぐりぐり書き込んで、どんなふうに二人で過ごせるんだろうって妄想に思いを馳せる私。



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