彼がネクタイを緩めたら1st㊤【完】

遠慮はナシだ


「ヤエッ!」



名前を呼びながらもう一度近づこうとしたトモキ。



「ちゃんと及川を押さえて!」


彼の言葉に、それまで固まっていた銀行の人たちがいっせいにトモキの体をしっかりと押さえ込んだ。




「君、彼女の知り合い?」



水上さんが蜂谷くんに声をかける。



「職場の同期ですけど」

「僕の名刺だ。落ち着いたら連絡をもらえないだろうか。何時でもいいので」



水上さんは那智さんと同じくらいだろうか……。


落ち着いていて端正ではあるけれど、太陽みたいにまぶしくて暖かい那智さんと違って、どこか冷たそうな印象。


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