俺様とネコ女Ⅲ SS追加

【NEW YEAR SS】





今日、古巣への異動の内示と昇格を伝えられた。


正式な辞令は4月3日。



あと2週間だ。





「おかえりー。殿、ご栄転おめでとうございます」


ここには、転勤になったことと帰宅が遅くなることを、昼間メールした。


俺の昇格祝いとプレ送別会を、一課の一部の人間が開いてくれたのだが、山本が号泣して帰らせてもらえず、帰宅が深夜を回った。


俺はお前がいない東京でどうやって生きて行けばいいんだ!と、銀座のど真ん中で泣き叫ばれた。恥ずかしいってもんじゃなかった。



今夜も玄関まで出迎えに来たここは、すっぴんに黒縁めがね。アメドラでも観てたんだろう。



「あ、うん。ヴァンパイアみてた。どちらかというと弟派だったんだけど、お兄ちゃんがグイグイ急上昇。どうしよう」

「聞いてねえよ。どうもしねえよ」

「新の寝顔見てあげて」


話変わりすぎだろ。


3月になって毎日忙しく、平日は新の寝顔しか見ていない。

今夜もまた、一番に寝室に立ち寄り、わが子の寝顔を眺めた。



こうして、ここに出迎えられて、新の寝顔を見るだけでふっと力が抜ける。



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