じょうろ と バスケットボール【完】

合宿―3日目―



「ひまちゃん、お疲れ様」


ケトルを洗い終えて一息ついた時、千和先輩が洗濯を終えて戻ってきたらしく声をかけられた。


「お疲れ様です」


じわりと額に浮かんだ汗を拭って、千和先輩を見上げた。


今日は合宿最終日。


部員の皆は朝食を終えて体育館で練習中。


「3日って早いね」


ケトルを運びながら、体育館に足を踏み入れれば中の熱気に噎せてしまった。


「そうですね、3日間熱い中みんな凄く頑張ってましたよね」

最終日の今日は、この後バーベキューをして解散の予定になっている。


合宿とは言え、世間の中学生は夏休み。ちょっとしたイベントを加えて部員達の覇気を上げようということなのかも。


「毎年、最終日バーベキューするんですか?」


「夏合宿の定番みたいね。これにはPTAの会長迄ご協力いただくみたいよ?」


ちくり、皮肉を織り混ぜて千和先輩が言う。


顧問の土居先生に歩みより、声をかけた。


「先生、バーベキューの準備いつから始めます?」


「あぁ、そんな時間か?」


3日間大声をあげてばかりだった土居先生の声は、所々掠れていた。



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