じょうろ と バスケットボール【完】

合宿のあとで……





別に、泣いてしまうほどの事ではなかった。


空井くんから逃げるように離れて片付けに戻ったけれど、もしかしたら見られたかもしれない泣き顔に後悔が襲う。


ワケが分からないって、顔してたな。


でも、無性に寂しいって思っちゃったんだもん。


私にとって、この3日間は特別だった。


千和先輩に強引にマネージャーに誘われて、空井くんに会えるならって不純な動機で始めた。

たった3日間だったのに、とても充実して楽しかったから。


空井くんも、私の事を好きなんじゃないかなって自惚れてしまうような出来事もあったから。

勘違いしてしまってた。


だから、空井くんにとってこの3日間が別に"通常"以外のなにものでもないと思ったら、すごくショックだった。


でも、そうだよね。


空井くんにとっては、ただの部活の合宿で、たまたまマネージャーが一人増えただけで。


そこに、なんの"特別"もない。

逆に、嫌な思いをさせてしまった。



0
  • しおりをはさむ
  • 109
  • 2467
/ 335ページ
このページを編集する