BABY BLUE ㊤【完】




「信じられないよね。つき合ってばかりだったのに、別れると同時に、もう次とか。皆、二股だったんだろうって……」



「先生、来たよ」



ちょうどよかった。



「じゃあ、あとでね」



名残惜しそうに、その子が前に向き直る。



わたしも、特に返事はしないで、教科書を広げた。



…………。



ちらりと、心配になった。



昔から、友達という友達がほとんどいない、想子。



何の関係もない子が、あんなふうに面白おかしく話を作っているのを、想子は耳にしてない?













……やっぱり。



なんとなく、妙な胸騒ぎがして、想子のロッカーを見にきてみれば。



想像どおり、悪意の込もった、中学生じみたマジックの落書き。

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