BABY BLUE ㊤【完】

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「本当に、信じられない。うちの学校の方の一ノ瀬」



口調とは裏腹に、里沙の表情は緩んでいて。



「普通さ、双子がいたら、教えるでしょ?自分の見覚えのない人間に、声かけられたら」



「そうだね」



わたしも笑いながら、次の時間の準備をする。



昨日の照れ隠しのつもりなのか、朝から一ノ瀬くんへの文句ばかりの、里沙。



「悪いけど、わからない、覚えてないって。それだけだったんだよ?そのおかげで、わたしがどれだけ傷ついたか」



「そういうところがいいんだよ、あっちの一ノ瀬くんは」



それは、正直な話。


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